ROOM407 (愛知県名古屋市)
完成予定:2019年冬

名古屋市東区の20代夫婦のためのマンションリノベーションの計画。

今建っている多くのマンションが南側にLDK、北側に個室を配置している。住戸の真ん中は水廻りや廊下が占めており、南北での風の抜け、南から入る光の共有は困難である。間取りの上では問題なく住めていても室内環境的に成立していない場合が多いのではないだろうか。間取りの上でも、室内環境の上でも成立しているマンションを計画したいと考えた。

 

マンションというのは隣家が壁を隔てて連なった形状をしており、長屋が上に積み重なったと言い換えることができる。長屋の有名な事例にウナギの寝床と呼ばれる京町やがある。細長い形状により通風、採光が困難であるところを通り庭という表通りから裏庭まで貫通した土間空間を作ることで、風が抜け、光を共有することができる良好な室内環境を作り出している。

 

今回の計画では、京町やの通り庭のような南北に貫通した通り部屋という空間を設け、そこを起点に風の抜け、光の共有を行おうと考えた。通り部屋をはさんで東西に用途を分散させ、通り部屋は用途を限定させていない。それにより限定した用途による南北の分断は避けられ、用途が決まっていないが故に、家族形態の変化に対応することが可能なのではないかと考えた。

 

今ある多くのマンションは住戸数をいかに増やすか、いかに売ることができるかを念頭に建てられたものが多い。その中で「住める」ではなく「住まう」ことができるマンションを考えたいと思った。

用途 : 住宅(マンションリノベーション)

専有部床面積 :73.31m2(22.17坪)

模型写真 : border design architects