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​多気西の家

house / project

多気西の家

​細長く拡がる家

愛知県小牧市にある市街化調整区域にある田んぼに囲まれた敷地に建つ住宅の計画。周囲は田んぼと住宅が点在しており、市街化調整区域がゆえ大規模に開発されることはないため、住宅を建設すれば光や風の確保は約束される反面、外部から覗かれやすい状況に置かれる場所でもある。さらに予算が非常に限られたものであるため、コストを掛けない住まいの構築が課題となった。南北に長い敷地に対して、東側に庭が出来るように西側に寄った細長い住宅を考え、視線が懸念される東側の近隣企業の駐車場からの視線をカットするために唯一フェンスを設ける。それにより南北からの室内への視線は庭と平行にまっすぐ伸びやすくなり、大幅にプライバシー性が増しつつ、南北への視線の遮断がなくなるため、周辺に対しても開けた印象をもたらすと考える。そこから多くの部屋が東や南の光を得られるように二間の幅で建物を設定し、奥行は予算とのバランスで決定した。二間の幅のうち半間を廊下/居室(の一部)/広縁の3つを兼ねるような用途を持たした。その場所の壁や床を他の部分に比べ明るい色に設定することで居室よりも明るい状態を作り出し、自然とそちらに目が行くことで、奥に拡がる庭に目を向けて拡がりを感じることができる。また階段を介して断面的に視線でつなげ内部同士の拡がりも作っている。様々な要件を整理し、プライバシーを守りながら外へ開いていくことで床面積という枠から飛び出した広さを持った住宅となっていく。

完成予定:未定

所在:愛知県小牧市

用途:戸建住宅

構造:木造2階建て

建築面積:51.35㎡

延床面積:102.70㎡

写真:border design archietcts

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