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設計事務所が考える「パース」と「模型」の違い


ROOM407竣工写真

住宅や建築などは非常に大きく、コストもかかるため原寸大でのモックアップを製作し、様々確認しながらブラッシュアップすることが基本的には不可能です。

そのため縮尺という概念を持って図面を用いながら「プレゼン」「検討」「申請」「見積もり」「工事」を行っていきます。ただ、図面というのは専門性が高く、図面に見慣れていないクライアントの皆様が理解するには難しい側面もあります。そこで登場するのが「パース」「模型」です。

ということで今回は設計事務所が考える「パース」と「模型」の違いについて解説いたします。


 

目次






 




設計事務所が考える「パース」と「模型」の違い


大川の家パース画像

①パースってなに?


パースはPerspective Drawingの略で日本語では透視図と呼びます。二次元の中で三次元表現を行うことで、よりリアルな空間のイメージができます。

パースは縦横高さの寸法に対して厳密なルールの中で書かれていきます。その中で平面図や立面図などと異なるのは、奥行感を持っているということです。人間の視覚というのは近いものほど大きく見え、それが遠ざかるにつれて小さく見えます。その効果を利用し、二次元に表現したものがパースです。パースの表現方法には「外観パース」や「内観パース」、上空から見下ろすようなアングルの「鳥観パース」などがあります。また図法としては1点透視図法、2点透視図法、3点透視図法があり、建物の特徴や伝えたいこと、アングルによって使い分けを行っています。昔は手書きで描いていましたが、現在ではCADによる3Dパースが主流になっています。




大川の家模型写真

 


②模型ってなに?


模型とは1/100、1/50、1/30など縮尺を用いた実際の建物の縮小版の立体物です。

模型の中には建物を縮尺に合わせ、見せることを目的で製作した「プレゼン模型」、主に設計時の検討に使われる「スタディ模型」、デフォルメしてダイアグラムや世界観の表現として使われる「コンセプト模型」、構造の架構などを明確化するために使われる「構造模型」などがあります。模型で使われる材料も様々です。厚紙や航空ベニヤ、ダンボールなどを用いる場合も多いですが、目にする模型の多くがスチレンボードという材料を使用しています。ポリスチレンを圧縮したボードの両面に紙が貼られており、加工性、強度のバランスが非常に良い材料となります。厚みも1mmから7mmまであり、様々なサイズの模型に対応することが可能です。

 





「パース」と「模型」の特徴


ROOM407パース画像

①「パース」の得意なこと、苦手なこと


【得意なこと】

3Dパースの進歩により今では本物の写真と見間違えるほどパースの精度が高くなっています。3Dパースによって確認できるものとして仕上げ、色、時間による光の入り方、照明による明るさの確認が大きな部分になります。その中でも仕上げや色に関してはイメージが付きづらく、こんなはずじゃなかったという経験をしている人も少なからずいるのではないかと思います。3Dパースにより完成する前に壁紙や外壁などのテクスチャー、色のイメージとの相違が圧倒的に減るは大きなメリットだと思います。。実際に購入する際の家具を置いたりすることもでき、現実のイメージに近いビジュアルで確認をすることが可能なのがパース表現のメリットであり、一番の特徴です。


【苦手なこと】

しかしパースはあくまでも平面表現です。奥行きがあるように見えて実際は平面の表現にすぎません。今ではウォークスルー動画などもありますが基本は平面の連続です。パースによる画角は基本的に垂直水平ともに180°となります。一方人間の視覚における有効視野は垂直で上方向に60°下方向に70°ほど、水平で200°と言われています。さらにある程度の形や色を認識できる水平有効視野では70°、文字まで読める中心視となるとわずか1~2°となり、実際の視野による感じ方とパースによる見え方は大きく異なります。パースではすごく広く見えても実際にはそこまでそういった意味ではその差異はパースのデメリットと言えます。



ROOM407模型写真


②「模型」の得意なこと、苦手なこと


【得意なこと】

模型は立体であり、手に取ることができます。上から覗いたり、回したり、傾けたりして実際の目で見て、奥行き感を感じて確認することができ、それにより模型の最大の利点、特徴でもある空間の連続性を自然と確認することができます。パースと違い一場面を切り取って表現するものではありません。さらに視覚は注目するものに対して焦点を合わせながら空間の広さを感じ取ります。立体である模型ではそれと同じように焦点を合わせながら空間を感じ取ることができます。


【苦手なこと】

しかし模型はあくまでもデフォルメ表現です。実際に使用するテクスチャーや色とは異なります。その為空間の大きさや連続性の確認ができ、仕上げや色の大まかな検討はできても、仕上げの選定を後押しするには物足りません。その部分はデフォルメがゆえに模型のデメリットと言えます。

大川の家竣工写真


まとめ


パースと模型の違いをまとめましたが、どちらかが優れており、どちらかが劣っているということではありません。大切なのは適材適所でパースと模型を使い分けるということなのだと思います。border design architectsではファーストプレゼンでは模型を、実施設計ではパースを使用しております。図面を見慣れない人にもわかりやすく、理想の住まいの手助けになるような資料作りを第一に考えています。

弊社との家づくりの流れは下記リンクよりご確認ください。



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